桜が散り、床がピンクに染まってく頃…



私は初恋に出会った。



今日は高校の入学式……。



私と同じ高校入った子、いないんだよね。


仲良い子できるかな?


ドキドキしながらも私は校舎へ足を踏み入れる。


すると


「……きゃああ!!」


な、何?


女子の黄色い声が聞こえる。


私は声のする方を見た。


………わっ…………


――ドキッ。


騒ぐ女子達の視線の先にはグラウンドで一人走る男子が。


走ってる姿はキラキラ輝いて見えて…


私も他の女子達みたいに気が付いたら見とれてた。


その後、彼は三年の陸上部の…雨宮和樹とわかった。


彼は学校で結構かっこよくてモテる男子と有名な事がわかった。



さらさらの黒い髪を揺らしただ一生懸命一人走る姿がその瞬間から私の頭から離れなくなったんだ。


今思えばあれは一目惚れだよね…。