「ミレイ、聞きたいことがある」

「何?」

「俺のアドレス誰に聞いたの?」

「優太、だけど?」


あぁ、やっぱり。

こんな時でも、アヤノから優太の名前を聞くとどす黒い感情が現れる。


「ほら、神代くんも行ったことあるでしょう?ジュンの家の近くの居酒屋」

「あぁ、あそこね。まだあんの?」

「帰ってきてから優太に連絡いれたらちょうど飲み会あるからって」

「……そう」

「神代くんの居場所、教えてもらおうと思ったの…」

「え?」

「ついでなんかじゃないの、神代くんに会いたくて帰ってきたの……」


あれ、ヤバイ。

なにこれ、朝からまたそんな可愛いこと言うとか


「ミレイ、俺の事相当好きだよね?」

「……。」


俯いて、手を握りしめるアヤノ。


「そうよ、悪い?」


そんな強がるアヤノも可愛くて、

今までよりももっとアヤノが愛しい。


「でも、俺の方が好きだから」


だからずっとそばにいて……