そのまま空の色が赤くなるまで私は泣き続けた。



その間隣に座った人は何も言わずにずっと側にいてくれた




やっと泣き止んで、私はずっと気になっていたことがある



「なんで私の名前知ってるの?」



「有名ですもん、華菜先輩バスケ部の中で
可愛いって」



可愛い?!可愛いって私のことだよね



なに言ってるんだろう、うん、違う。


きっと空耳だ。



「信じてないって顔ですね(笑)
俺、松原陽人(まつばらはると)です」



松原、陽人くん。あ!輝くんとよく一緒にバスケしてる!


輝くん。今頃桜と…


「…っ!」



「え?!なんでまた泣くんですか!?
俺なんか変なこと言いました?すいません!」



「ち、違うの!ゴメンね。色々あって…」



松原くんは何も悪くないのに謝らせてしまった。



ずっと側にいてくれるなんて、いい人なんだな



「大丈夫ですか?」