休み明け、月曜日の国語の授業後…


「秋元さん、教材を準備室まで運んでください」


「…………はい」



手には平本先生が授業で使った資料集や教科書。


なぜかあたしは平本先生の仕事を手伝っている。



「どうしてあたしがこんなことしなきゃいけないんですか!」


「どうしてって…
そんなの簡単。


お前が俺の素の顔を知ったから」



はっ!?
そんな理由ですか?


「なんか言いたそうじゃん」


『言いたそう』じゃなくて


「言いたいです!
どうしてあたしなんですか。
梓だっているじゃないですか」


「月岡はダメ。
藤に怒られそう」


藤にって…
まあ梓を大切にしているのはよーく分かったけど



「先生にそれが関係あるんですか?」


「あまりねぇけど…
なんかイヤじゃん、友達の彼女ってさ」



そうですか。
梓はダメであたしは大丈夫って事ですか。