「あの……。
今日は何をやればいいんですか?」


「昨日と同じ事して。
今日は小説運んできて」


小説か……。

昨日は図鑑とか重い物だらけでクタクタだったけど今日は大丈夫そう。


「小説だから重くないでしょ?」


クスクスっと人を小バカにしたように笑った。


…… なんかムカつく。


「運んできますっ!」


あたしはそう言い残して小説のある本棚へ向かって歩き出した。


なによ、なによ、なによッッ。
あの“人をバカ”にしたような言い方はッッ!!
あんな重い本を何冊も運んだら誰だって疲れるの当たり前なんだから。

あいつは運んでいないから分からないだけであたしの気持ちを全然理解していないんだから。


「そんなにイライラしているとケガするから気を付けてねー」


誰のせいでこんなに怒っていると思っているの?

これも全て……。


「あんたのせいで怒っているんだからっ!」