大きなドア。
大きな窓から差し込んでくる光。


もう、ここへ来ることが無いと思っていた。



「キレイになっているね」


「片付け頑張ったしね」


「ご苦労様」



机の上には本1冊残っていない。


………もう本当に終わったんだ…


誰もいない図書館に梓と2人きり。


「ご飯食べよっ」


嬉しそうに梓がお弁当を広げている。


ついでに…


「~♪~♪~」


鼻唄混じり。



そんなにお腹減っていたんだ。


なんだか連れ回したみたいで、悪い事しちゃったな。


あたしも梓に遅れをとらないようにお弁当を広げた。



「いただきまーす」


ここで気付いた。


梓のお弁当には昨日は入っていなかった『タコさんウインナー』が入っている。


それも3つ!


いつもは2つなのに。


仲直りしたからかな?