「あのー……。
手伝っては、くれないんですか?」
「それくらい1人で運べるでしょ。
早くして」
あー、やっぱり手伝ってはくれないんですね……。
はい、頑張ります……。
あたしはおもーく、ぶあつーい本をせっせと運んだ。
「お、重い……」
「はい、頑張ってー」
少しは手伝えっ!
男の人は1冊1冊本を開いて中を見て2種類くらいづつに分けている。
あたしもそっちの仕事がいい……。
「あの、何やっているんですか?」
「本を別けている」
「別けている?」
どうして分ける必要があるのかな?
別にそのままでもいいと思うけど……。
「蒼衣君、秋元さん」
平本先生が来た。
あっ、そういえば……。
「蒼衣君、今日から秋元さんをよろしくお願いします。
1年生だから色々教えてあげてください。
…… 秋元さん、プリントが出ていないんですけど」
ヤッバーイッ!!!
すっかり忘れてた……。