『喜んでくれるといいね』

『うん』



あたしの目に会計をし終えた2人の女性が入ってきた。



2人の内1人は少し髪が茶色に染められてもう1人は黒髪。


黒髪の人が小さな袋を胸に抱いて嬉しそうに笑っている。


『あんたの旦那は幸せ者ね。
こんな可愛い奥さんから誕生日でもないのにプレゼントなんて貰えて』

『だって毎日仕事で頑張ってくれているから少しは恩返ししたかったんだ』

『幸せそうねー』

『うん♪』



ふーん。
あの黒髪の人は結婚しているんだ。
なんだか新婚さん?みたいな感じだ。


いくつ位かな?
20代の前半?




『プレゼント』


さっき黒髪の人が言っていた言葉があたしの頭を埋め尽くしている。


いまだに福島先輩へのプレゼントは決まっていない。


何をあげていいかわからない。



2人組の女性がお店から出ていってしまい、あたしはまた店内をゆっくり見て回ることにした。