飛行機の中。

私はある夢を見ていた。

大好きな大好きな、佐野健太くんの夢ーーー











「三倉さん、やっぱり俺、三倉さんがいないとダメなんだ」


「……佐野くんっ!」
















「起きろ!」


「いてっ!」



額にデコピンをされて、私は目を覚ました。

顔を上げるとーーー



「…健太くん」


「誰が健太だ」



佐野健太…じゃなくて、佐野健人くんがこっちを見てムスッとしていた。



「…ごめん、健人くん」


「やだ」



どうやら相当不機嫌なようだ。