「…ろ!起きろ!」 「…んぅ」 健人くんの声で目が覚めた。 どうやら快眠していたらしい。 「空港着いたぞ」 「…え!」 もうそんなに時間経ったんだ… ボーッとしていると、 「飛行機の中は俺の隣ね♡」 後から三井くんに肩をポン、とされた。 その言葉を聞いて一気に健人くんの表情が険しくなる。 そして、 「テメェには渡さねぇ」 三井くんの耳許で私には聞こえないような声でそう呟いたのだ。