いい匂いーーー

オムライスみたいなーーー

美味しそうな匂いがするーーー









「あ、起きた」



目が覚めた時、私の顔を覗き込むようにしている佐野くんの姿が見えた。





ここは、一体…?





私がキョロキョロと辺りを見回していると、



「あぁ、俺ん家だから」



佐野くんはサラッと答えた。



「お、おうち!?」



突然の答えに声が裏返ってしまった。


佐野くんはクールな笑みを浮かべると、頷きながら、



「あぁ。だけどアイツはいねぇから」



私の顔を見た。