お、女…だけど……





「…ここ、男子校だぞ」


「……さ、佐野くん…でしょ?」


「…?」





佐野くんなら、私が女だって知ってる…でしょ?





脳内がゴチャゴチャしすぎて、今にも破裂しそうだ。


佐野くんは頬をポリポリとかいたあと、



「あー…、そーゆーことか」


「…っ?」



ボソッと呟き、私の方へ歩み寄ってきた。


自然と構えてしまう私。



佐野くんはスっと長い腕を差し出すと、



「……っ!?!?」



いきなり抱き寄せてきた。





え、え!?

どういうこと!?