「起きなさい、美怜!」



お母さんの声で目が覚めた。

そうだ、今日から女子高生ならぬ男子高生に生まれ変わらなくてはいけないんだった。


私は急いで朝の支度をして、ブレザーを着た。


慌ただしく動く私に、



「メイクもしなくていいし、だいぶ楽でしょ?」



お母さんは優しく微笑んだ。



「違和感しかないけどね」



私はいつもより胸がドキドキしていた。

急いで靴を履き、



「いってきます」


「気をつけてね〜」



期待と不安を胸に家を出た。