「…う、うん」



ぎこちない返事の仕方になってしまう。


今は健人くんがいるから少しは安心できるけど、この2人には私が女だってバレたような気がして、安心しきったままではいられないような気がしたからーーー



私がよっぽど不安そうな表情を浮かべていたのか、三井くんが隣に寄ってきた。

ポン、と肩を叩いて笑顔を見せてくれる。





…そっか、この2人が私を守ってくれるんだ





少しずつ、ほんの少しだけでも、心に突っかかっていた不安が和らいだような気がした。



「…よーっし、修学旅行1日目、楽しむぞー!」



嫌な空気を吹っ切るような明るい声で三井くんが叫んだ。


面白おかしそうに笑う健人くん。
三井くんに合わせてガッツポーズをする西野くん。
おぉー!と叫ぶ池田くん。


どうやら今回の修学旅行は、楽しいものになりそうな予感がした。