「離してっ!!」



人通りのない路地裏。

私は池田くんと西野くんの腕をバッと振りほどいた。


2人は顔を見合わせ、頷いている。





…なんか、気味悪い……





背筋がゾクッとした。





健人くん……助けて!!





足が震えてくる。

そんな中、西野くんがゆっくりと口を開いた。



「なぁ、三倉ってさ…」



急に名前を呼ばれてビクッと肩が震えてしまう。



ギュッ



「……っっっ!?!?!?」



その震えた肩を力強く抱く西野くん。

突然すぎてパニック状態だ。


私が混乱していると、



「…やっぱり」



ボソリと彼が呟いた。



「…女?」


「……っ!!」



隣から池田くんの声もする。