二人で廊下を歩き、エレベーター待ちをする。
「恵、忙しそうだったか?」
「はい。」
「無理に一緒に来る必要ないだろ。」
「いえ。秘書と二人で出掛けて、社員の噂になると困ります。」
「ふ〜ん、困るね。」
エレベーターに二人で乗り込む。
誰もがいないエレベーターで副社長の前に立つ。
ふと手が繋がれて驚きに振り返る。
「副社長。」
「ん?」
「ここは会社です。秘書に触れるのは禁止です。」
「ん?」
聞き流されている。
誰かに見られたら大変だ。
「副社長。」
「ん?」
ちょうどエレベーターが停止した。
繋がれていた手が離れていく。
「おっ、間に合った。」
エレベーターに乗り込んで来たのは社長秘書の武内さんだ。
「お疲れ様です。」
秘書課の上司である武内さんに頭を下げる。
「チッ…………。」
背後から舌打ちが聞こえて副社長の方を振り向いた。
「慈英、一緒に行くから。」
今度は武内さんを見た。
『慈英?』
「恵、忙しそうだったか?」
「はい。」
「無理に一緒に来る必要ないだろ。」
「いえ。秘書と二人で出掛けて、社員の噂になると困ります。」
「ふ〜ん、困るね。」
エレベーターに二人で乗り込む。
誰もがいないエレベーターで副社長の前に立つ。
ふと手が繋がれて驚きに振り返る。
「副社長。」
「ん?」
「ここは会社です。秘書に触れるのは禁止です。」
「ん?」
聞き流されている。
誰かに見られたら大変だ。
「副社長。」
「ん?」
ちょうどエレベーターが停止した。
繋がれていた手が離れていく。
「おっ、間に合った。」
エレベーターに乗り込んで来たのは社長秘書の武内さんだ。
「お疲れ様です。」
秘書課の上司である武内さんに頭を下げる。
「チッ…………。」
背後から舌打ちが聞こえて副社長の方を振り向いた。
「慈英、一緒に行くから。」
今度は武内さんを見た。
『慈英?』


