「.....出来た。こっち向いて?」






有無を言わせず強引に着けたにも関わらず、奏大さんは満足したように言う。




仕方なく私も奏大さんの方へとゆっくりと身体を向けた。






不安げな顔をしていたであろう私。




そんな奏大さんは私の顔を、そして目線を下げて首元のネックレスを確認すると、





「うん。やっぱ思った通り。凄い似合ってる」




今日で一番の優しい顔をして笑った。






「っ.....」







その顔を見て、また泣きそうになる。







その笑顔があまりにも優しくて、眩しくて、愛しくて。






それでいて、





この笑顔は私がこうやって独り占めしていい笑顔じゃないって改めて思ってしまったから。