「も、もう一個開けてみますね!」
この場の雰囲気を変えたくて、もう一つのプレゼントを手にした。
2つ目は小さな箱。
「香水.....?」
中には淡いピンク色の小さなボトルが入っていた。
「そう。俺が使ってる香水と同じブランドの」
「え、奏大さんと同じ....?」
「.....もし、嫌いな香りだったらごめん。好きじゃなかったらーー」
「使います!」
奏大さんの言葉を遮るようにして言った。
香水とかブランドとか私にはよく分からないけど、何でもいいから奏大さんと同じものを持てるってことが嬉しかった。
勢いよく言った私を見て奏大さんは一瞬驚いたような顔をしたけど、すぐにまた優しく微笑む。
「そっか。うん。使ってみて。俺、その香り好きなんだよ」
「は、はい!」
そんなことは言われたら、特に奏大さんと会う時は絶対つけなきゃ。
奏大さんにいい香りって思われたいもの。
今まで香水って大人ってイメージもあったし、欲しいって思ったこともなかった。
恐らく自分では買うことはなかったかもしれないけど奏大さんから貰うととても嬉しい。

