え?
「初めてって....?」
「....俺、女にこういうプレゼントあげたことない」
「......」
あげたことがない?
でも彼女がいなかったということはないはず。
今までの彼女にはなんであげなかったんだろ?
よく分からず未だに奏大さんを見つめてしまう。
「....選んでるとき愛衣が喜ぶかなとか、似合いそうだなとか思って見てたら全部あげたくなった。貢ぐ奴の気持ちが産まれて初めて分かったわ。ていうか、もう早く開けてみろよ。照れるから」
「はいっ!」
理由とかははっきりとは言わなかったけど照れてる奏大さんはどうしようもなく可愛くて、破壊力が凄まじい。
照れ隠しのため命令口調で私にプレゼントを開けろと催促するけど、赤面したその顔は全然怖くなんかなくてむしろ愛おしいと思った。
よく分からないけど、きっとこんな可愛い奏大さんを見たのは私が初めてだよね?
なんだろう、この感じたことのない込み上げてくる暖かい嬉しさ。

