そして、 「愛衣!」 少し離れたところから私を呼ぶ奏大さんの声が聞こえた。 すぐに私も振り向く。 「奏大さん!」 私が外で待っているのが見えたからなのか奏大さんは走って来てくれた。 遅い時間帯だからなのか、奏大さんはいつものサングラスや帽子という格好ではなくて普通の格好だった。 私も奏大さんの方へ駆け寄る。