『確かに変だね?』
『はい。でも、しばらく撮影現場に見惚れていた時、聞いたことのある声に話しかけられました。『どうだい?格好良いだろ?』って。それがあの熱心なスカウトマンでした』
『おぉ!』
『はめられたとと気付きました。このスカウトマンとバイト先の店長が口裏を合わせて、僕がそこに行くように仕向けて、そこでプロの仕事振りを見せるという魂胆でした。僕はまんまと引っかかったんです。それに、そのスカウトマンの思惑通り、この人達のように、僕も1つの作品のために本気で取り組む格好良い仕事をしてみたいと思い始めてしまいました』
『そのスカウトマンも本当に粘ったんだね。相当和泉くんに惚れ込んだんだんね。最後の賭けに出たのかな?』
『どうでしょう。もしかしたらまだ別の方法を考えていたかもしれません。それでも僕はもうその時、あんなに断り続けてきたモデルをやってみようかなと心が傾いていました』
『うんうん』
『覚悟とか将来のこととか先の事は全く考えてはいませんでしたが、そのスカウトマンの熱意もあってとりあえずやってみようというような流れになりました』
『なるほどね。そうしてモデル和泉奏大が誕生したんだね。和泉君が仕事に対してとても熱心だというのは僕もよく周りの人から話を聞くけど、デビューのきっかけがプロに憧れて、というならその姿勢になるのも納得だね』
『まだまだ未熟もいいところですけどね。だからこそ常に上を目指したいとは思っています。ことに演技についてはまだまだ分からないことだらけで手探り状態です。今回の映画でも周りの方々に沢山支えて頂き、多くを学ばせてもらいました』

