チリンチリン
お客様がご来店したことを知らせる鈴の音がしたので、すぐさま顔を向ける。
「あ.....」
「.......」
いらっしゃませ、と言う前に思わずそのお客様をジッと見てしまった。
この男性、
昨日の人だ!
また来てくれたんだ!
私は思わず駆け寄っていき、
「いらっしゃいませ!昨日はありがとうございました!」
何も考えず、ただただ勢いよく頭を下げた。
「......」
「昨日は凄い緊張してたんです。だから、美味かったって言われて、本当に嬉しくて、あのとにかくありがとうございました!」
「.......」
「......あ、すみません。.....ご自由にお座り下さい」
完璧取り乱してしまった。
勢いだけで突っ走ってしまった。
「.....」
やっぱりその人はまたも無言だし。
「すみません.... 」
今のはうざかったな、私。
気まずくなって小さな声で謝った。

