「あ、ほんとだ。いつも当番の時来てくれるんだよね。でも行く場所が一緒なんだし」
別に変なことじゃないよね?
「そういうことじゃなくて!あの大川君だよ!多分今うちの学校で一番女子に人気あるよ。でも基本無口でクールだし、彼女作らないって噂なのにわざわざ愛衣のこと迎えに来るって凄いよ!!」
「....そうかな?でも大川君無口ではないよ?普通に話してくれる」
声をあげて笑ったところは見たことないけど、何か話せばちゃんと返してくれる。
「だからそれが凄いことなんだって!!頑張れ愛衣!」
「何を?とりあえず行ってくるね」
「うん!ばいばーい!」
私を送り出した彩香の目はどこか期待に満ちていた。
だから、何を期待してるの。
大川君だって人なんだからコミュニケーションくらい取るよね?

