「......そんなに、嫌だった?」
ネックレスを着けられ、喜ぶどころか困り果て、泣きそうになる私を見て奏大さんも悲しそうな顔をした。
違うの。
「嫌だとか、そういうのじゃなくて....」
「....何?」
言わなきゃいけない。
「私、今日、知っちゃったんです」
「...?」
知りたくなかった。
ただ、奏大さんは奏大さんで。
私は私で。
そのままでいたかったのに。
どうして言ってくれなかったのかな。
最初から言ってくれれば何か変わってたいたのかな?
「.......奏大さん」
「ん?」
こうやって名前を呼んだらすぐ返事をしてくれるのだって、本当は奇跡みたいなことなんだ。

