「お前のような子供は学校に来る必要なんてない」
その声と共にバシンという音がした。
右頬の痛みと共に頬に涙が伝う。
家に帰って母が驚いた。
「そのほっぺどうしたの?」
私はなんでもないと言い部屋にこもる。
どうせ言っても信じて貰えるはずがない。頬に赤いあとを付けたのは担任なのだから。
あの時の雰囲気を思い出すだけで涙が出る。
【教師なんて信じない】
この言葉だけが頭の中をぐるぐる回る

‐トントン ガチャ‐
「天音(アマネ)?どした?大丈夫か?」
この声は私のお兄ちゃん。何があっても私の見方をしてくれる。
「お、お兄ちゃん…うっ、うぇーん」
「え?なになに?大丈夫、大丈夫俺がいるから泣くなよ」
この日を境に私は【先生】を信じられなくなった。