お昼時間ギリギリで中原君は自分の席に戻り
私の隣でごくごく普通に授業を受ける。
普通すぎる雰囲気だから
また【お断り】したのだろう。
誰か好きな人がいるのかな
『今はバスケに集中したい』そんな定番なセリフで断る噂を聞いたけど、負けない女子のチャレンジャーも多かった。
授業を聞いてるふりをして
その横顔をそっと覗く
中原君は横顔も優しい。
黒板を目で追い
黒のシャーペンでノートに書き込んでいる。
あ、思い出した。
実花のミッション。
私はその横顔からシャーペンに目線を移動して
また
テンションを下げる午後。