するとそこへ
「こーこあー。まだ食べてる?」
ねこなで声で実花が後ろからやって来た。
私が中原君達と話してるのを見て、急いで給食食べて来たんだね。
「なんでゼリー3個もあるの?」
可愛く驚きながら実花はギュウギュウと私の席に無理やり入り込み、イスの半分を奪った。
せまっ。
「心愛ちゃんが可愛いからじゃない?」
中原君がサラッと放ったとんでもない冗談に私は咳き込み、実花は「だいじょうぶ?」って、優しい言葉とは真逆に強く私の背中を叩く。
かなり痛いんですけど。
「給食はお持ち帰りできないんだよ」
実花は可愛い風に頬をふくらませて指摘するけれど、どう見ても可愛いというより、本気で抗議してる風に見えるのが残念だ。
「そうだっけ?ごめん。それじゃ食べさせてあげよう、心愛ちゃんアーンして」
中原君の恐ろしい冗談は続き
私は慌てて「全部私が自分で食べる!」宣言をし、そのままゼリー3個を一気に食べた。
「すげー」
淡々と伊田君が言い
平子君と中原君がまた笑い
実花も笑う。
お腹の中がプルンプルンしそう。



