「いじめってローテーションなんだって」
「そうなの？」
昼休み
中原君と私は席を交換して
私は杏珠の隣で話をするのが日課になっていた。
あれから一週間。
実花がぼっちになってから一週間。
たった一週間
されど一週間
きっと
実花にとって長い長い一週間。
教室で実花はひとり
誰からも話かけられないし
自分からも話をしない。
最初
いい気味って思ってたけど
それは一瞬で終わって
かわいそうになる
かわいそうって上から目線で
自分何様だよね。
でもかわいそうになって
ここで実花と話を始めたら
きっと実花は、私と杏珠とべったりになる
そうなると
また歴史は繰り返すじゃないけれど
きっと実花は杏珠とベタベタくっついて
私を邪魔にするのが見えてしまう。
実花を気にする私に杏珠は話を続ける。
「お姉ちゃんが言ってた。女子のいじめなんてローテーションだから、ちょっとしたきっかけでコロコロ変わるって」
「うん」
それは否定しない。
