それから
杏珠がお風呂に入ってる間
お母さんと私の部屋にふとんを運び
寝る準備。
部屋が狭いからベッドの隣にふとんをセットすると、隙間がない。
まぁいいか。
杏珠との距離も隙間がない感じでいいや。

セット終わると
お母さんが急に真剣な顔になり
私の身体を急にギューっと強く抱きしめる。

苦しいよ。

「大丈夫だよ。これからいい方向に向かうから大丈夫。お母さんも協力する」

「うん」

「心愛も杏珠ちゃんの支えになってあげなさい。それで心愛が巻き込まれたらって考えると、本音を言えば怖くて嫌だけど……一緒に戦ってあげるから」

「うん」

お母さんの腕の中が温かい。

だから

私も杏珠も大丈夫だと

心からなぜか感じた。

その後
杏珠と部屋で横になり
電気を消したのは
ほとんど夜中。

「こんなに安心して寝れるのは久し振り」

杏珠が嬉しそうに言うので
私も嬉しくなった。

今日はゆっくり寝ていいよ。