どんなに傷ついても

私もそこまで馬鹿じゃないしわかる

「りょ、凉?」

「...んだよ」

「何でこんなに遅かったの?」

「......」

「凉?」

「仕事に決まってんだろ」

仕事だって信じたい

信じたいのに、

じゃあなぜ...
凉からは香水の香りがするの

心配する事なんて、無い...よね?

本当に仕事かもしれないし
まだ決まったわけじゃない。

大丈夫、大丈夫。

大丈夫.......

そうだ、記念日の事を話そう。

「凉」

「今日は2年目の記念日だよ...」

彼は多分聞こえていない
相当疲れているのだろう

「ねぇ、凉!今日はちゃんと話そうね!」
「8時に駅でまってるから」

これだけは聞いて欲しくて
もう一度名前を強く呼んだ

「...ん」

曖昧だったけれど返事はしてくれた

涙を必死にこらえて
「じゃあまた今日来るね」

そう言い凉の家を後にした