「何にも出来ねえガキは黙ってろ!
すみませんねえ、コイツ……年頃のくせして聞き分けがないもんで」
こんだけ声を荒げていたのに突然ヘラヘラして彼のご機嫌取り。
……本当に見苦しい。
こんな大人にはなりたくない、いい反面教師だ。
「……よく分かりました」
「ん?
何がです?」
「彼女があなたを嫌う理由ですよ」
「……ちょっ」
「失礼を承知で言いますけど……。
アンタは自分の子供を何だと思ってんだ」
初めて見た……彼のこんな真剣な怒り顔。
声も聞いたことないくらいドスが利いていた。
「……え?」
同じく固まっているのは葵だけじゃなく。
この父親も一緒だった。
「何も出来ねえガキ?
そんなもん子供なんだ、当たり前だろ。
せっかくこの世に生まれてきてくれた子供を……育てる資格なんかアンタには無いな。
父親失格」


