し ろ う さ ぎ



戻る場所は……ここにはないんだから。




「……大丈夫、かぁ」




彼が言うなら……何でかな。

大丈夫って気がしてくる。

……ううん。
なんか……いちいち気にすることが馬鹿馬鹿しくなる。

幸せが永遠に続かないように、哀しみだって永遠には続かない。


人生は案外なんとかなる。

たまには流れに身を任せてみよう。

それで……今よりもう少し大人になれたら。

この街にいる会いたい人に会いに来よう…────────










「……こんな朝っぱらから手間かけさせやがってよ」



嫌味ったらしい口調。

……帰るんだから、いちいちうるさいな。

言い返す気力も勿体無くて黙ってた。


翌朝、千鶴さんに伝えたいことがあって本人を直撃。

それから父親と合流して最寄りの駅から帰るという流れ。

次は……いつ遊びに来ようかな。

そう考えることが楽しみで、生きる糧になった。



「向こう戻ったら学校行けよ」


「……ん」



これからだと冬休みくらいだなー……次ここに来られるのは。


あと2ヶ月くらい先の話……か。

その時はあの彼に……会ってあげてもいいかな。


彼は……2ヶ月も姿を見せなかったらビックリするかな?

どこに住んでるのかも……言ってないし。