戻る場所は……ここにはないんだから。
「……大丈夫、かぁ」
彼が言うなら……何でかな。
大丈夫って気がしてくる。
……ううん。
なんか……いちいち気にすることが馬鹿馬鹿しくなる。
幸せが永遠に続かないように、哀しみだって永遠には続かない。
人生は案外なんとかなる。
たまには流れに身を任せてみよう。
それで……今よりもう少し大人になれたら。
この街にいる会いたい人に会いに来よう…────────
*
「……こんな朝っぱらから手間かけさせやがってよ」
嫌味ったらしい口調。
……帰るんだから、いちいちうるさいな。
言い返す気力も勿体無くて黙ってた。
翌朝、千鶴さんに伝えたいことがあって本人を直撃。
それから父親と合流して最寄りの駅から帰るという流れ。
次は……いつ遊びに来ようかな。
そう考えることが楽しみで、生きる糧になった。
「向こう戻ったら学校行けよ」
「……ん」
これからだと冬休みくらいだなー……次ここに来られるのは。
あと2ヶ月くらい先の話……か。
その時はあの彼に……会ってあげてもいいかな。
彼は……2ヶ月も姿を見せなかったらビックリするかな?
どこに住んでるのかも……言ってないし。


