新たに入り込んできた空気感に押し出されるように葵ちゃんはそう言って人波に紛れていく。 斎川君は何も言わずに、ただじっと……葵ちゃんの後ろ姿を見ていた。 あたしは……何も言えなくて、何も出来なくて斎川君を見つめていただけ……。 彼女は誰なの……? 斎川君の……“元カノ”とやら……? 「ちょ、今の可愛い子誰!」 「……っあ、えっと……。 斎川君の……知り合い……?」 「……う、うん……そんなところかな」 「えぇー何それ怪しいー」