「結衣。私の奮闘も聞いてくれる? 私はこの合コン、小春に新しい恋を始めてもらおうと思って仕掛けたわけじゃないのよ。彼の職場の聞き上手な先輩を連れ出してもらって、小春の本音を掘り起こそうとしたんだから!」
そう言って、きょんちゃんが熱く金曜日のあらましを語ってくれた。
どうやらきょんちゃんの彼の同僚である男性は、小春ちゃんの篠田さんに対する想いを丁寧に拾い出した挙句、自分の今の彼女さんとの恋バナを語った上で小春ちゃんを励ましてくれたようだ。
「もうね、その人ホントにすごいの。私、話聞いてもらったらなんだかスッと心が軽くなって。これはとにかく、篠田さんにぶつかるしかないって決心できたの」
「わかる~っ! 私もね、彼とケンカしたときに相談したことあるんだけど、ホントに的確で、しかも押しつけがましくないのよね」
キャーキャーと盛り上がるきょんちゃんと小春ちゃん。
ひとしきり騒いだ後私の存在を思い出してくれたようで、ふたりの謝る声が重なった。
「いいよ。私のことは気にしないで。でも小春ちゃん、ホントによかったね。おめでとう」
「うん。ありがとう」
そうやって微笑む小春ちゃんは本当に可愛らしい。
「それでね、ふたりにお願いがあるんだけど」
「何?」
「私たちが付き合っていることは、あまり公にするつもりはないの。だから、ふたりも内緒にしておいてくれないかな?」
私はきょんちゃんと顔を見合わせて、お互い大きくうなずいた。
「小春がそう言うなら」
「もちろん、誰にも言わないよ」
「ありがとう。結衣ちゃん、きょんちゃん」
ホッとしたように小春ちゃんが息を吐いた後、私の顔を見つめた。
「次は結衣ちゃんの番かな?」
「え? 私?」
突然話を振られて、目を丸くする。
なんで私の話になるんだろう?
するときょんちゃんも小春ちゃんの考えに気づいたようで、うんうんと大きくうなずきながら話し始めた。
「私も小春も恋する乙女なわけよ。となると、次は結衣かなぁって話になるのは普通でしょ?」
「私、今恋しようとかあんまり思ってないんだけど……」
「それは知ってるよ。結衣ちゃん、あんまり男の人と話したことないって言ってたもんね」
私は小さくうなずく。
ふたりには、出会った頃に少しだけ話したことのある自分のこと。
そう言って、きょんちゃんが熱く金曜日のあらましを語ってくれた。
どうやらきょんちゃんの彼の同僚である男性は、小春ちゃんの篠田さんに対する想いを丁寧に拾い出した挙句、自分の今の彼女さんとの恋バナを語った上で小春ちゃんを励ましてくれたようだ。
「もうね、その人ホントにすごいの。私、話聞いてもらったらなんだかスッと心が軽くなって。これはとにかく、篠田さんにぶつかるしかないって決心できたの」
「わかる~っ! 私もね、彼とケンカしたときに相談したことあるんだけど、ホントに的確で、しかも押しつけがましくないのよね」
キャーキャーと盛り上がるきょんちゃんと小春ちゃん。
ひとしきり騒いだ後私の存在を思い出してくれたようで、ふたりの謝る声が重なった。
「いいよ。私のことは気にしないで。でも小春ちゃん、ホントによかったね。おめでとう」
「うん。ありがとう」
そうやって微笑む小春ちゃんは本当に可愛らしい。
「それでね、ふたりにお願いがあるんだけど」
「何?」
「私たちが付き合っていることは、あまり公にするつもりはないの。だから、ふたりも内緒にしておいてくれないかな?」
私はきょんちゃんと顔を見合わせて、お互い大きくうなずいた。
「小春がそう言うなら」
「もちろん、誰にも言わないよ」
「ありがとう。結衣ちゃん、きょんちゃん」
ホッとしたように小春ちゃんが息を吐いた後、私の顔を見つめた。
「次は結衣ちゃんの番かな?」
「え? 私?」
突然話を振られて、目を丸くする。
なんで私の話になるんだろう?
するときょんちゃんも小春ちゃんの考えに気づいたようで、うんうんと大きくうなずきながら話し始めた。
「私も小春も恋する乙女なわけよ。となると、次は結衣かなぁって話になるのは普通でしょ?」
「私、今恋しようとかあんまり思ってないんだけど……」
「それは知ってるよ。結衣ちゃん、あんまり男の人と話したことないって言ってたもんね」
私は小さくうなずく。
ふたりには、出会った頃に少しだけ話したことのある自分のこと。