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「"面倒見てやるよ"……って言ったクセに!!!
どうして!!?」




私の叫び声は、今度は佐お兄ちゃんと周くんの家の前で響いていた。


珍しく困った顔の周くんは、頭をかいた。



「俺だけこっちに残ろうと思ったんだけどさ、やっぱ行こうと思って」


「それもそうだけど、佐お兄ちゃんはもう行っちゃってるんでしょ!?なんで言ってくれなかったの?


『佐お兄ちゃんは東京に引っ越して東京の高校に通う』
って!」


「可哀想だから日和ちゃんには言わないでーって、兄貴に口止めされてたんだよ」