「菜々さんだけだから。
 ずっと菜々さんだけだったし、
 これからも、菜々さんだけだから」


これじゃまるで
私が拗ねてるみたいじゃないっ


胸元から逃げようとして
余計に強く、抱きしめられた。


『ん―――』


「ダメ。逃がさない。
 わかった、って納得するまで
 離さない」