「すみません学校間違えてました!!」

 

ガラガラッ!
と派手な音を立て、教室の扉を開いた――――


私、榊茜音(サカキアカネ)15歳。

第一志望だった高校に無事受かる事ができ、気分最高です。


…少なくとも、さっきまではそうだったんです。



「はぁ、はぁっ、…」



乱れる息をなんとか整え、教室を見渡す。

担任の先生らしき男の人と、クラスみんなの視線が私に刺さる。


やばー…投稿初日から遅刻しちゃったよ。


たはは…と首を傾げると、男の人が口を開いた。



「お前は…榊、か?」


「あ、はい!
私、榊茜音って言います!よろしくお願いしますっ!」



先生の質問に元気良く答え、私はその場で頭を下げた。

なんか、この調子だと怒られないかもっ!
怒られるかなー…って少し心配だったんだよねー!



「そ、そうか…
それで、榊は…学校を間違えたのか?」


「あ、そーなんですよねー!
なんかここら辺、同じ様な建物多くて!

迷っちゃいました」