ふっと笑う蒼くんは、本当にずるい。
ただでさえ赤い私の顔をこれ以上火照らせてどうしようというんだ。
それからも蒼くんは、色んな動物を見て回りながらもちょこちょこ甘い言葉を連発。
私が "彼氏さん" というお姉さんさんの言葉に異常に照れてしまったのがよほどツボに入ったのか、わざと『彼氏』『彼女』のワードを出しては私の反応を見てクスクスと笑っていた。
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「あ〜っ、楽しかった!」
「俺も楽しかった。色んな意味で」
「もう!!」
楽しくてドキドキな時間はあっという間。
「可愛い彼女とデートって、幸せだよ俺」
「蒼くん、しつこい」
「ごめんって。でも、幸せなのは事実」
まだ意地悪を言う蒼くんだけど、確かに私も幸せな時間だった。



