そのゲートをくぐると、可愛らしい動物たちがたくさんいた。 「わ〜っ、ふわふわ…!」 まず触ったのは、ウサギ。 真っ白なモフモフのその子は、人に慣れているのか抱っこまでさせてくれた。 「蒼くん、見て!」 「ん。見てる」 私の隣にしゃがみ込んだ蒼くんは、そう言って私の腕の中にいるウサギの体を1度撫でる。 「なんか、栞里に似てる。その子」 「え?」 「小さくてふわふわなところ」 そのウサギと私を交互に見た蒼くんは、何故か可笑しそうにクスッと笑った。