「ったく、子供かよ」 「ね、蒼くん!キリンだよ、キリン!」 「あー、はいはい。今行くって」 はしゃぐ私と、それに呆れながらも笑う蒼くん。 ずっと繋いでる手をブンブンと振っても、蒼くんは手を離さないでいてくれる。 「栞里」 「ん?」 「あそこ、ふれあいコーナーだって。行きたかったんだろ?」 「えっ、どこどこ!?」 蒼くんが指をさした場所に目を向けると、そこには確かに真新しい看板で "どうぶつふれあいコーナー" と書かれている。