「栞里が行きたいんでしょ?なら、行こ」
甘い。蒼くんが甘くて私どうにかなりそうだ。
「蒼くんだーいすきっ」
「はいはい、知ってる」
こうして流された返事もされるけど、確実に蒼くんは付き合ってから甘くなっている。
雰囲気とか、スキンシップとか、あとはまぁ……いつもの意地悪もあるけど。
そういうのが全部付き合う前とは違っているから、私は更に蒼くんにドキドキしていた。
「じゃあ明日な」
「うんっ。送ってくれてありがとう」
「ん」
いつものように家まで送ってくれた蒼くんは、来た道を戻る。
その後ろ姿を眺めながら、私は明日のデートプランを立てるのだった。



