「おはよう美桜。よく眠れた?」

「もうぐっすり。真吾くんは?」

「俺もぐっすり。でももう国試近いんだよなー。美桜の為に頑張らないとなー」

「真吾くんていちいちドキドキする事さらっと言うよね」

「そうか?本音だからな」

2人は手を繋ぎながら登校する。
電車はもちろん満員。

「美桜大丈夫か?」

「ちょっと潰れたー(泣)」

真吾くんが守ってくれていたけれど、ギュウギュウの満員電車には勝てない。
学校のある桜坂駅に着いて真吾くんが申し訳なさそうに聞いて来た。

「ごめんな。ちゃんと守ってやれなくて」

「大丈夫。真吾くんは悪くないよ」

もう一度手を繋ぎ直し、学校へ。