「へぇーそんなに俺にキスしてほしいんだ」


「そんなことないっ」


「だって今おもいっきり優弥くん!って言ってたんですけどー」


「そ、それはつい…」


「羽香葉は俺とキスしたくないの?」


ず、ずるい…
そんな目をうるうるさせて甘える仔犬みたいな顔…


「そっ、そういう事じゃなくて…わ、私そういうのまだしたことないし…」


「へぇ~じゃあ俺が今から羽香葉のはじめて一個奪えるってことか」


「ちょ、私はまだいいなんて一言もいってな…ん」


唇になにかが触れた…

いや、なにかじゃなくて…


優弥く…いや、ゆう、や、の唇…

はじめてだ、こんな感覚。

味覚で感じる甘さじゃなくて心で感じる優しい甘さ。


「…ん…はぁ…アッ…ん」



な、ながい…苦し…
ドラマでみたキスはこんなながくなかったのに…


「ふぁ…ハァハァハァハァ」


やっと離してくれた…


「ごめん…羽香葉が可愛かったからついながくしちゃった…大丈夫?」


「だ、大丈夫じゃないよぉ…」


て、てか…


「可愛くないもんっ」


「お前ほんとわかってねーな。てかさ、」