そんなの私が聞きたい。
この繋がれた手の意味を。
私が嫌いなのかを。
何故、そんなに苦しそうにしているのかを。
「はぁ…こっちに来て」
渡り廊下の横にある中庭のベンチに腰を下ろし、無言のまま私を見据える。
何分だったのだろうか、一向に話さない私に再度ため息を吐き、
「さっきから様子がおかしいけどどうかしたの?」
と、優しく尋ねてくれる。
「め、迷惑かけてごめんなさい…」
「ん?」
「ずっと迷惑かけっぱなしで、嫌われても仕方ないと思います…。
怒らせて、嫌な思いをさせてすみませんでした」
自分で言ったが、どうしても目に涙の膜が溜まる。
人に嫌われるのはやっぱり怖い。
「別に怒ってないし、きらいでもないんだけど…」

