気づいた時にはもう遅くて。



貰ったお菓子の味が甘いからなのか、君から貰ったから甘いのか、今はそんなことも判断出来なくなった。






*Fin






「ここで終わり!?ここからが本番なのに!」




水戸優空(みとゆうら)はそう言って携帯をポイとベットに投げ捨てて、自分も倒れた。


ぎしっと音を立てて、いちごの柄の布団に埋もれる。お気に入りの携帯小説に毎日しおりを挟んで読んでいたが、いよいよ物語が架橋というところで終わった。



「あーぁ、この先ってどうなるのかな?」





優空はベットに置かれたクマのぬいぐるみをぎゅっと腕の中に抱いてポツリと呟いた。