「みて!おはなたくさんだよ!」




結愛は目を輝かせて薔薇を見回す。




「…ゆあ」




少年に呼ばれてそっちを向くと少年は結愛の手を握り、左手の薬指に薔薇の花で作った指輪をはめた。




「これつくったの!?すごーい!ゆーあにくれるの!?」




瞳をさっきよりも輝かせて薬指にはまった指輪を見つめる。
それを見て微笑んだ少年は、片膝を地面につけて座った。




「…バラのお姫様。ぼくはここで君と約束をしたいのです」


「やく、そく?」




少年は結愛に手を差し伸べる。




「今はまだ無理だけど、大きくなったら一緒にえいえんの愛をちかおう」


「えいえんのあい?ちかう?
それゆーあわからないよ」