今まで何度も夢で見てきた光景を大くんが完璧に再現をして、逃げ場がなくなる。




「…ほんと、なの?ほんとに大くんが……」


「そうだよ。
俺はあの時から今まで……ゆあを愛してる」


「……愛し、って……」




小さい時はそうなってもおかしくないかもしれない。




でも今はあの時と違うんだよ?




王子様が誰なのか分かって嬉しかった。




でも大くん……っ




「……私たち、兄妹なんだよ?」




愛してるなんておかしいよ?




大くんの愛してるって言うのは家族としてじゃないのは目を見れば分かる。




「……っ!ゆあ!」




これ以上ここにいられなくて気付けば走り出していた。