「佐竹さん、田村社長のご様子は・・?」
「ほとんど口を開きません。
食事もまともに摂って頂けないので、無理にでも食べさせています。」
「そうですか・・・。」
「社長は無期限の休職に入ります。
鳥越君の第5秘書も来週付けで解除します。」
「分かりました。」
「今日は社長に代わって御礼を言いに来ました。
ニシダ製作所西田社長との面会、今までありがとうございました。」
佐竹さんは深々と頭を下げる。
「僕なんかでもお役に立てて良かったです。大変良い経験をさせて貰いました。」
「もし・・・社長が倒れても、銅収堂は倒れてはいけない。
君のような若い子もいるからね。
銅収堂全社員の為にも、引き続き営製管理部で頑張ってください。」
「はい。ありがとうございます。」



