隣の殺人鬼





「その時初めて、君は本当の恋心を知ったんだね。」


「不思議だよなぁ風間さん。

気まぐれで欲しいと思った物でも、俺は全て手に入れてきた。

だけど、人生で一番、心の底から欲しいと思った物が手に入れられなかった。

後にも先にもそれだけだったよ。」



「なんだ・・・・フラれてしまったのか?」


「なんでフラれたと思う?」


「どうして?」


「・・・・フッ・・証言を拒否する。」


「気になるところで止めるね。
君は駆け引きもうまいようだ。」


「とにかくそれから、
“女”は俺の憎むべき相手となったんですよ。」


「分かりました。

じゃあ少し休憩した後、
犯行当日の行動を1件目から聞いていくのでよろしくお願いします。」


「・・・・。」