「鳥越君、こちらは私の大学時代の同期の三井だよ。」
「初めまして。」
三井さんに会釈をする。
「なんだよエイジ、相変わらず運転手つけてるのか?
君も大変だね。」
「いえ、そんな。」
「仕方ないだろう。
父さんから出た運転禁止令は、父さんが亡くなっても守り続ける。」
「おうおう、すっかり真面目になっちゃって。若い頃のお前が懐かしいよ。」
三井さんの腕に抱かれた子供は大人しく、興味津々というような目で俺達をキョロキョロ眺めていた。
「じゃあまたな。」
「ああ、また同期会で。」
しばらく立ち話をしていた田村社長と三井さんだったけど、話も終わりまた社長とお店まで歩く。



